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参加者の声A 「イロイロの生活〜永遠の夏休み」 

ロングステイされたM氏(63歳女性)より
(2006年9月〜2007年5月まで滞在)

LOOBについて

ロングステイ:LOOBのスタッフらとトレッキングに ロオブは若いNGOです。フィリピン人と在比日本人が、両国の草の根の友好交流を目的に2001年立ち上げました。現在、ロオブの活動テーマは、パナイ島ナムコン村とギマラス島のタバラハン村の自立支援です。去年8月、ギマラス島沖で、石油タンカーの座礁事故があり、漁村タバラハンはもろに石油汚染被害を受け、海も、魚も、美しいマングローブの入り江も、砂浜もオイルに汚染され、漁業は禁止になりました。ロオブは、精力的に緊急支援に乗り出し、義援金を募り、食糧支援を続け急場をしのぎました。

 ロオブのメインの活動は、夏休み、春休み、日本の大学生を募り、フィリピンの大学生と一緒にナムコン、タバラハンに泊り込み、共に力を合わせ、井戸を掘る、水道を引く、排水溝作りなどインフラを整備するワークキャンプです。

 英語研修は、 フィリピン大学(UP)ビサヤ校のランゲージセンターと提携し、1日4時間、週5日、そして、ロオブの英語研修の目玉なのですが、折角学んだ英語を実際使ってみよう、活かしててみようということで、土日は、ナムコン、又はタバラハンにホームステイして、子ども達に英語を教えるアクティビティをします。参加した若い人たちは、「子どもたちが、とってもかわいい」と楽しそうでしたし、子ども達に日本昔話の語り聞かせをしても、脇で芸達者なロオブのフィリピン人ボランティアが雰囲気を盛り上げてくれるのにも感心していました。

ただ、残念ながら年配の私は、泊り込みで土日活動したら、次の週から英語の勉強に支障が出そうなので遠慮させてもらいましたが。

去年、友人が参加しているグループが企画した、戦時中、イロイロで起こった日本軍による村民集団虐殺の中で九死に一生を得た方から証言を聞くツアーの話を聞きました。イロイロに来てその時の通訳は、ロオブの若い日本人女性スタッフだったことがわかりました。ロオブは、パナイ島に関する問題で日本人のための窓口であり、よろず相談所の役割もしているようです。

私自身は、直接ロオブのメインの活動にかかわりませんでしたが、すぐ近所にロオブ事務所があるということは、初めて、異国で暮らす私にとって、とても心強かったです。

気候と風土 【9〜10月】

イロイロは、毎日ご機嫌の朝です。昼にはたくましい入道雲が空の一角を占拠します。雨季で、それに台風シーズンで、荒れた日もありました。雨季といっても、一日しとしと降るのではなく、夏の夕立のように 1〜2時間降って、止みます。でもその降り方は、半端ではなく、バケツをひっくり返したようにというのか、ものすごく情熱的で息を呑むような激しさです。でも、激しい雨に洗われて、木々の緑は鮮やかでみずみずしいです。

【11月】

ロングステイ:南国の花が咲き乱れるもうすぐ12月になりますが、日中の温度は9月の頃と、ほとんど同じで、日差しは強く、暑いです。でも、海が近いせいでしょうか、絶えず風が吹いていて、木陰に入ると涼しいです。日本では、秋の日はつるべ落としで、あっという間に暗くなるし、日に日に日没が早まりますが、イロイロの日没はゆっくりです。西の空にいつまでも、うす水色の薄明かりが残っています。夕方4時頃から、涼しくなって、出歩くのにいい時間帯です。小学生ぐらいの子ども達が、異年齢、男女入り交ざって、遊んでいます。もっと小さい子達も、近くに座って、年上の子たちの遊びを眺めています。

【12月】

夜、秋虫の鳴き声が聞こえます。家の娘さん、ミルキーさんに聞くと、コオロギだそうです。涼しくなりました。12月末から1月、2月は涼しい月だそうです。といっても、半袖のTシャツで、9月と変わりありません。でも、以前はシャワーを浴びずにはいられなかったのですが、最近は浴びないで済ませたりします。

フィリピン人の方にとっては、この涼しさが貴重なようで、私が話したフィリピーナは、誰でも涼しい気候が大歓迎のようでした。だから、曇り日が多いとか、空が曇っているとかはあんまり気にならないようです。フィリピンの人は、気候の挨拶はしません。雨は降っても、すぐ止むし・・・暑さがぶり返したとか、いつまでも暑いとか、うっとうしい雨だとか、朝夕めっきり冷え込んだとか言う必要はないですものね。

【大晦日】

12月31日午後9時です。爆竹?花火?がすごいのです。四方八方、空中から地上から、パンパンバンバン、ドダーン、ボンボン、ダッダダダダ、ドッドドド、ヒュルヒュル、ギッキリキリ・・・腸に響く音と言いますが、こういう音を言うのですね。市街戦でも始まったかと思うくらいです。時々大砲みたいなの音もまざります。明の時代、多数の中国商人たちが、フリッピンに住みつき、交易をしたので、フィリピンは、中国文化の影響を深く受けているのだそうです。それで大晦日は爆竹らしいのですが、これまた半端ではないのです。

11時ごろからは花火に変わりました。 これまた四方八方、いたるところから上がります。カウントダウン恒例の花火大会なのでしょうが、フィリピンの花火大会の凄いところは、フィリピン市民が花火師になって、勝手にバンバン打ち上げるとこだと思います。

【2月】

イロイロは、はやくも、summer is come.という感じです。水シャワーが気持ちよくなりました。でも、水シャワーといっても、日中太陽熱であたたまり温かくなっています。それがなんとも気持いいのです。

【5月】

季節は、雨季に入ったのでしょうか。数日前、明け方、すごい雨で目が覚めました。空の天井が割れたような、とか、バケツをひっくり返したようなとか形容されますが、フィリピンの雨は凄いです。尋常じゃないです。でも、ひとしきりの雨の後、雨に洗われた緑が陽に輝いて瑞々しいです。

【ジプニー】

毎日朝夕ジプニーに30分程乗ってフィリピン大学(UP)通いの日々です。ジプニーというのはフィリピン名物の小型乗り合いバスで、どこでも止まって降ろしてくれるし、どこでも、手を上げて乗れます。お客が手を上げると、ただ待っているのではなく、バックして戻ってくれたりもします。窓といっても、ガラスはなく、枠があるだけですが、雨が降りだすと、運転手さんは、車を止めて、ビニールの幕を下ろします。また、店の前で車を止めて、運転手さんは、ココナツジュースやタバコを店の人に運ばせて、運転しながら飲んだりしています。のんびりしています。

【犬の遠吠え】

夜は犬の天下です。盛んにうるさいほど犬が吠えています。どの家も番犬を飼っていて、3〜4匹飼っている家も多く、犬の絶対量が多いから仕方ないですが。通りには、野良犬(と見えたのですが、実は飼い犬でした)がウロウロしています。子犬に乳を飲ませるからでしょう、乳房が垂れて乳首が見えます。哺乳類だなと思います。犬が苦手な私としては、最初そばを通るのは、ドキドキハラハラだったのですが、こちらの犬は、人間に関心を示しません。吠えもしないし、近づいても来ません。このごろは、平気になりました。番犬は、なんだか知りませんが、やけに人懐っこくて、門の前に立つと、目ざとく見つけて、ワンワン吠えながら、飛び掛ってきたり、足をなめたり、過激に歓迎をしてくれます。でも、考えてみると、日本はいつの間にか野良犬がいなくなりました。子どもの頃は、よく通りで見かけて、遠回りしていたものですが。

「満月の夜は、spiritが通るから、犬が、howlするんだ」とミルキーさんは言います。本当にこの辺りの犬達が、いろいろの音程、音質で遠吠えの合唱をして、何事かと目が覚めたことが、2、3度あります。満月の夜だったのでしょうか、いまも、遠吠えではないけれど、普段より騒がしく鳴いています。

【鳥の群れ】

夕方、海から山のねぐらに帰るのでしょうか、横に列を作って鳥の大群が飛んでいきます。一群が行くと次の群れ、次の群れと渡っていきます。鳥の群れが空に大きく文字を書くように飛んでいくのは、面白くて見とれてしまいます。子どもの頃、浅草でも、夕暮れ、鳥の群れが飛んでいくのを見た記憶がありますが、こんな風に、雁の渡りのように列を作らなかったように思います。

【蟻んこ、その1】

いい天気の日が続いています。朝は涼しくて、日中は暑くなる日本の夏の高原のようです。緑の葉が光り、空が明るく輝きます。なんとなく心が弾みます。蟻んこと同じで単純だなあと思います。蟻んこは、今も元気で動き回っています。
部屋にクッキーのくずが落ちていようものなら、どこからともなくいつの間にか集まってきます。以前は、びっくりして、大慌てで、スポンジでふき取って、水に漬けていましたが、この頃は、慣れてきて、かけらをつまんで外に捨てます。ご馳走を見失った蟻んこは右往左往してますが、いつの間にかまた姿を消します。失敗したのは、ビオフェルミンです。ふたをきちんと閉めておかなかったので、まんまと侵入され、せっせと行列を作り運び出していました。あわてて密閉して、数日後に窒息死させましたが・・・。

【蟻んこ その2】

蟻んことのバトルはまだ続きがありました。先週のことです。朝いつものように顔を洗って、ハンガーにつるしたタオルを取って、顔を拭いたら、ガラスの破片を押し付けられたような痛みが走りました。びっくりしてタオルを見ると、 20〜30匹のアリが糸目の間を右往左往しているではありませんか!!蟻んこも、突然巨大なものに圧迫されて、必死だったのでしょうが。勿論水につけて、溺死させました。 以来、タオルを使うときは、蟻んこをチェックします。

【鶯(ウグイス)】

鶯は、種類が多いようです。ナイチンゲールもウグイスの仲間ですものね。ウグイスは声を震わせて鳴くとありました。日本のウグイスはJapanese bush warblerで、あの鳴き声は、特別のようです。でも、朝、スズメのさえずりに混じって、透明で、確かに声を震わせるように鳴く鳥の声がします。きっと、フィリピン・ウグイスなのでしょう。

【豚】

先週金曜日の夜、ミルキーさんが、「あ、あのなき声、わかる?」「えッ・・・」確かに、低く太い鳴き声・・・「犬?」「ううん、豚」「えッ、でも、この辺で、豚をみかけないけど」「可哀想な豚、レッチョン・バボイ(豚の丸焼き)にされるんだ・・・」どうも、豚の断末魔の鳴き声だったようです。土曜日に何かお祝い事でもあるのでしょうか。洗礼式の日やフェスタのご馳走にはつきものようです。
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